幼い頃から、
家電販売店の売り場が
遊び場だった。
幼い頃から、私にとって家電販売店の売り場は「遊び場」でした。家族と一緒に出かけては、最新式の炊飯器の蓋を開けたり、冷蔵庫の中を覗いたり。私の好奇心はくすぐられっぱなし。なかでも格好良かったのが、売り場で商品を案内している店員の方々。堂々としていて、知識もすごい。かつ、子どもである僕らにもやさしく接してくれる。その立ち振る舞いへの憧れが、いつしか「自分もこういう場所で働きたい」という気持ちへと変わって行きました。数ある家電販売店のなかでもビックカメラを選んだのは、「楽しくご案内ができる」と思ったから。会社として掲げる「専門店の集合体」と「お客様第一主義」が各売場までちゃんと根付いていて、創意工夫がものすごい。正直、機能やメリットだけなら、カタログを見てくれれば事足りてしまいます。せっかくご来店いただくなら、もっとぴったりな商品を楽しく選んでもらいたい。そんな「楽しい家電選び」を具体的にイメージできたことが、ビックカメラで働く大きな決め手になりました。

お客様に本気で向き合う
きっかけになった、
先輩の言葉。
エアコンや扇風機、暖房器具などを扱う季節家電に配属されたときは、高額商品を担当する責任の大きさからプレッシャーを感じていました。そんな気持ちが表れていたのか、当時の私は、お客様の出費を抑えることばかり考え、必要以上に安価な商品を勧めていました。あるとき、先輩から「部屋が広めのお客様なら上位機種のほうが絶対喜ばれるよ」と言われて、ハッとしました。お客様の話を聞いて「本当に買ってよかった」と思える商品を本気で考えて提案するのが、私たちの仕事なんだと。それからお客様の話に丁寧に耳を傾けていくと、徐々にお客様に満足いただける機会も増えていきました。それがターニングポイントとなり、いま、お客様とのアイスブレイクが私の一番の武器になっています。ときには、感情移入しすぎて「絶対、一番合う商品を選びましょうね!」と私のほうが熱くなってしまうことも(笑)。でも、お客様と同じ方向を向いて商品選びをしているときが、私にとっては何より楽しい時間です。
マニュアルがないから
「人対人」で向き合える。
以前、耳の不自由なご夫婦のご案内をしたことがあります。学生時代に習得した簡単な手話や、筆談でコミュニケーションを取り、お客様のご要望やライフスタイルを少しずつお伺いしていきました。2~3時間ほどはかかったでしょうか。商品が決まって伝票を書いているとき、ご夫婦が泣きながら感謝の気持ちを伝えてくれたんです。口の動きで、何度も「上野さん、ありがとう」と言っているのが、見てわかりました。私自身、涙を流すほど感謝されたことに感動しましたし、それ以来、心から「一緒に悩み、商品を選ぶ」という気持ちでお客様に向き合えるようになったと感じています。じつは、季節家電に限らず、ビックカメラの販売員には、研修で教わる以外にほとんどマニュアルはありません。だからこそ、全販売員が異なる視点を持てるし、それぞれが型にハマりすぎずに独自の工夫ができるようになっています。販売員一人ひとりと、お客様一人ひとり。私がそのご夫婦に向き合ったように、「人対人」のコミュニケーションが日々生まれていることが、ビックカメラの強みであり、魅力だと私は感じています。

ビックカメラが持つ
「人の魅力」を発信していきたい。
ビックカメラではプロ意識を持つ同僚がたくさんいて、先輩も後輩も、みんな負けず嫌い(笑)。そんな仲間たちに刺激を受け、切磋琢磨しながら、お客様一人ひとりに丁寧に向き合えるのが、ビックカメラで働くことの大きな魅力だと思います。だけど、ビックカメラが「人にフォーカスする会社」であることは、意外と社外の人には知られていないんです。私は、そんなイメージを塗り替えたい。この会社で働く様々な販売員の魅力や、お客様との間で生まれるストーリーを、部署や役職にかかわらず伝えられる存在になりたいと思っています。一人の販売員として「上野さんがいるからビックカメラで買ったんだよ」と言われるのが一番うれしいのですが、きっとほとんどの販売員が同じように感じているはず。それぐらい、会社を飛び越えて前に出ていく気持ちを持った魅力的な販売員がたくさんいることを、いろいろな人に知ってもらいたいですね。
