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最も重要な経営課題である「人を大切にする経営」により、「“こだわり”の専門店の集合体」を磨き続けます。 最も重要な経営課題である「人を大切にする経営」により、「“こだわり”の専門店の集合体」を磨き続けます。

当社の企業理念である「専門性と先進性で、より豊かな生活を提案する進化し続ける“こだわり”の専門店の集合体」を実現するために、唯一無二の体験を提供する店舗運営と、一人ひとりの成長を企業成長の原動力とする「人を大切にする経営」を推進していきます。

2022年9月1日付で代表取締役社長に就任しました。まだまだ未熟な私が新社長として従業員を率いる立場となり、大変身の引き締まる思いです。社長就任時に「人を大切にする経営」を重要経営課題のひとつに掲げました。すべての原動力は「人」であり、一人ひとりの成長を企業成長の原動力とする経営を強力に推進し、企業価値向上を果たしていきます。私を含め若い従業員の行動力と感性を最大限活用することでさらなる飛躍を遂げ、ビックカメラで働くことを幸せに感じ、自慢したくなる、そんな会社にする決意です。

店舗が企業価値を高める

小売業の価値は“店舗”、“売場”であると考えます。
企業理念に掲げる「専門性と先進性で、より豊かな生活を提案する進化し続ける“こだわり”の専門店の集合体」に磨きをかけることで店舗の価値を高め、企業価値向上を果たしていく決意です。
当社の店舗は、祖業であるカメラをはじめ、生活家電やパソコン、スマートフォンなどのデジタル家電を中心とし、一方でお酒や布団、自転車、薬・化粧品、コンタクトレンズなど様々な領域の非家電製品も幅広く取り揃えており、これらの商品群で構成される大型店舗を大都市圏の多くのターミナル駅前に構えております。
取り扱う各領域すべてが専門店であり、その集合体こそがビックカメラです。そしてその専門性を支える専門人財が各領域に存在しています。
また、生活家電やパソコン関連などは、設置工事、様々なアフターサービスが付随し、それぞれに高いレベルのスキルが求められますが、創業以来40年強という長い時間をかけて積み上げてきたノウハウは質・量ともに高水準にあると自負しております。
好立地の店舗網、多岐にわたる品揃えと専門性、ノウハウが当社の貴重な資産であり、強みです。この強みは将来にわたっても競争優位性であり続けるものと確信しております。だからこそ店舗を徹底的に磨き続けていくことが当社の成長の基盤であり、企業価値向上に不可欠なのです。

店舗での体験を“唯一無二”に

「“こだわり”の専門店の集合体」として、まずこだわらなければならないのが品揃えです。
「どこに行ってもなかなか置いていないけれど、ビックカメラに行ったらあった」という体験が繰り返され、やがて「ビックカメラにならきっとある」とあてにされ、当社の店舗に行くのが当たり前となることを目指しています。そしてそんなお客様が「ビックカメラの品揃えがすごく良いよ」と周りに伝え、それが広がっていき、「ビックカメラは品揃えが凄い」というイメージを多くの人に持ってもらえるようになるのが理想です。
ただ、目的買いの時だけ利用される店舗になってはいけません。
お店に来たら常に何かを発見できるような、喜びと期待に満ちてワクワクする品揃えや空間を作っていかなければなりません。気がついたら長時間お店にいたり、帰り際にまだ見ていないところがあったりして、後ろ髪をひかれ「また来よう」と思ってもらいたいですね。
そんな専門店としてのこだわりの品揃え、販売員の高い専門性を持ってしてお客様のお困りごとの解決や、より豊かで幸せな生活のための適切なお手伝いをしていきたいと考えています。専門知識だけでご案内するばかりでなく、感情が伝わるコミュニケーションを常に意識しなければなりません。専門知識と高いホスピタリティを掛け合わせた接客が“感動体験”を生みます。接客だけでなく、挨拶ひとつでも“感動体験”を生み出すことができると思っています。
徹底的にこだわり抜いた品揃え、高いホスピタリティを兼ね備えた専門人財、ワクワクする空間など、当社だから提供できる“唯一無二の体験”を通じ、ご購入されたお客様はもちろん、ご購入されなかったお客様の心も豊かにする店舗を目指していきます。

「お客様にとことん集中」する

“唯一無二の体験”を提供するためには、とにかく“お客様にとことん集中”しなければなりません。
それは、ご来店されたお客様一人ひとりをよく見ること、そしてお客様の声を様々な方法で収集し、その声にしっかりとお応えしていくという当たり前のことを毎日々々丁寧に、地道に積み重ねていくことです。
さらにお客様の変化にいち早く気づけなければなりません。
我々小売業は“変化対応業”です。変化に機敏に対応し続けることができる企業だけが持続的な成長を可能とします。
変化に対応するためにはお客様の変化をいち早く察知できなければなりません。
私たちが最も気にしなければならないのは、絶えず変化するお客様のニーズです。今の時代、誰でも簡単に自分に合った情報を様々な方法で毎日々々たくさん取得しているわけですから、価値観やニーズは多様化し、その変化スピードはどんどん速くなっています。この変化に気づかず、過去の慣例や成功体験に縛られていたら競争力はどんどん低下し、やがて衰退してしまいます。
競合他社ばかり見ていたらその変化には気づけないかもしれません。
だから“お客様にとことん集中”するのです。

現場一人ひとりの主体性が変化対応力を高める

先述の通り、お客様のニーズが多様化し、変化のスピードがどんどん速くなっている現代において、我々小売業の“変化対応業”としての力がこれまで以上に問われてきます。この力があるかどうかで企業としての競争力が変わってきます。
そのために今あらためて取り組んでいるのが、現場一人ひとりの主体性を重んじ、自律的なサイクルを作り上げていくことです。
幅広い品揃えと、そのひとつひとつが「こだわりの専門店」として地域No.1を目指していくことが当社のビジネスの前提です。その「専門店」をどんどん変化・進化させようと思ったら毎日々々お客様と接している現場のメンバー一人ひとりが主体性を持って取り組まなければお客様のご要望に応えきれません。
そのためには、本部のスリム化などによって店舗人員を増強していくこと、業務改善によりお客様に向き合う時間を創出すること、現場への権限委譲、そして店舗の意思や声を受けた本部が現場のために汗をかく、という組織風土にしていかなければなりません。まだ当社の規模が今ほど大きくないときには間違いなくあったこの風土が、規模の拡大に伴いどんどん薄れてきてしまっています。本部が楽をして現場の人たちに苦労させてしまっているのです。
「本部が苦労して現場を楽にする」
この風土を早急に取り戻さなければなりません。

ECの利便性向上が店舗の価値を高める

社長就任時に「ECの強力、且つ加速度的な成長」も大方針として掲げました。EC事業規模はすでにグループで売上高1,434億円と、それなりの規模になっています。
しかし、お客様からは品揃えや使い勝手、お届けまでの待ち時間など、様々な面でたくさんの厳しいご意見・ご指摘をいただいたり、ECサイトを利用されなくなってしまったりしているのが実状で、問題・課題が山積しています。
ただ、これはポジティブに考えれば伸びしろと言えます。ひとつひとつの課題を地道に、しかし迅速に対処していくことで大きな成長を早く遂げることができるのです。
そこでEC事業に関連する体制を強化し、関係部署・店舗においてもEC事業を強く意識させ、連携・連動をし、一丸となって成長スピードを高めていく決意です。
しかしながら、何が何でもEC売上を拡大するぞ、という考え方ではありません。大きく見ればECも店舗です。お客様からすれば購入する手段が店舗かECかということです。お客様一人ひとりの都合や事情によって使い分けられるものであり、我々売り手側が押し付けるものではありません。
私たちには、便利な場所に豊富な品揃えで体験できたり、販売員から説明を受けたりできる店舗があるので、我々はお客様の都合に合わせて店舗かECかを選んでいただきたい、というのが基本スタンスです。
ただ、そのためには店舗もECもどちらも一流でなければなりません。ECのご不満を解消することで好立地にある店舗と合わせ、お客様の買い物における選択肢は格段に高まり、店舗の価値が高まっていくものと考えております。

客観性を学んだ30代

私が常に意識していることは、「とにかくお客様の立場に立って考える」ことです。
「お客様の立場に立って考える」とは、いち国民、いち消費者であり、一人の顧客である自分をとことん考えることと、自分のまわりにいる家族や友人、知人との何気ない会話に潜むヒントを聞き逃さないことだと考え、いつも強く意識し実践しています。
しかし、最初からそんな思考だったわけではありません。以前は自分の目線で仕事をし、自分の都合、会社の都合をお客様に押し付けてしまうような仕事をしてしまっていました。
私はバイヤーとして17年間仕入れを担当してきました。バイヤーとして歩みを始めて数年が経ち、一定の実績と経験を積み上げ、花形でもある家電の担当バイヤーになり少しずつ自信が芽生えていたころ、当時の営業のトップは私のやることなすこと全部を否定し、とにかく罵倒される毎日でした。
「こんなものが売れるか!」「もっと在庫を確保しろ!」「なんで品切れしているんだ!」などといった具合です。
その時の私の心境は「人気商品は薄利だからそんな商品ばかり売られても利益が残らないのだけど」「メーカーが在庫を持っていないのだからそんなに言われても無いものは無いんだ」です。
事実ではありますが、バイヤーがこんな思考では現場の販売員はお客様にがっかりされたり、不信感を持たれたり、時にはお叱りを受けたりと大変な苦労をさせてしまうことになります。でも当時の私は当たり前過ぎることができていなくて恥ずかしい限りですが、こんな体たらくな状況でした。
罵倒される毎日にうんざりしながらも、営業のトップにどうやったら認められるのか、と考えたとき、答えはシンプルでした。「お客様の立場にとことん立って仕事をする」「現場のメンバーに少しでも楽をさせられるよう自分が苦労しなければならない」

一人ひとりの成長を企業成長の原動力にする経営

「“こだわり”の専門店の集合体」という企業理念を実現するために、私が最も重要な経営課題としているのが「人を大切にする経営」です。すべての原動力は「人」にあり、従業員一人ひとりの成長を企業成長の原動力にする経営が必要不可欠になっています。
お客様のニーズが多様化し、急速に変化する小売業では、従業員一人ひとりが変化を敏感に察知し、先回りしてお客様の潜在的なニーズを発見する行動力が必要です。だからこそ、従業員のモチベーションを高めることに力を尽くしたいと考えています。
従業員一人ひとりの成長やキャリア形成を支援していくために、今期より人事部改め人財開発部を社長直下で設置しました。最も重要な経営資源である「人財」に関わる業務を一元化し、会社の大切な財産としていくため、人財開発部を中心として、従業員の多彩な能力を活かす人事制度の設計を進めています。店舗従業員のアイデアを尊重し実現する仕組みづくりや、自らの強みを活かしたチャレンジ制度、アルバイト社員の登用制度、健康経営への取り組み、従業員が成長するための機会提供など、検討している施策は山ほどあります。
例えば、社長に就任した2022年9月から「くらし応援マイスター制度」をスタートしました。これは高度な専門知識や技能を持つ販売員を発掘・育成する仕組みづくりや、それらを正当に評価しキャリア形成支援を行っていくための制度です。子育て中で時短勤務をしている人やセカンドキャリアとして当社を選ぶ人など、多様な人が能力を発揮でき、それが正当に評価されて報酬に反映する制度設計が「“こだわり”の専門店の集合体」を理念とする当社なら可能であり、企業としての優位性にもつながっていきます。

お客様志向を徹底するリーダーシップを発揮

ビックカメラは、時代やお客様のニーズの変化に合わせて進化をし続けてきました。当社のビジネスは祖業であるカメラから始まり、そこからカメラの周辺機器やビデオカメラに品揃えを広げていき、さらにビデオデッキの販売が始まると、電機メーカーとの取引が拡大し、テレビや洗濯機、冷蔵庫へと取扱商品を拡大していきました。このように取扱商品の品揃えを拡大してきた背景には、お客様の生の声や、時代の潜在的な変化を感じ取るお客様志向の徹底があります。
今後も店舗という強みを活かしながら、強力な足腰、強固な収益基盤を作った上で成長戦略を描いていくつもりです。そして、グループとしての強みを融合した成長戦略を考えることで、グループとしての総力を発揮することを見据えています。グループ会社のソフマップが取り組んでいるお困りごとに悩むお客様に対するサポートや、不要になった家電製品の買取・中古販売によるリユースなども、その一例です。
こうしたグループ経営の視点も踏まえながら、時代の表面的な動向に惑わされることなく、「店舗」と「人」という最重要な経営資源への投資を継続し、お客様志向の姿勢を全従業員に浸透させるためにリーダーシップを発揮していきたいと考えています。

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