エネルギー管理 Energy Management
エネルギーマネジメントプログラム
当社では、脱炭素社会の実現に向けて、エネルギー消費の継続的な削減と効率的な利用を推進しています。エネルギーマネジメントの一環として、エネルギー使用量の定期的な測定・分析を行い、省エネルギーの機会を特定・実践しています。さらに、環境への影響評価を通じてエネルギー効率の向上に向けた具体的な目標を設定し、進捗を定期的に評価・管理しています。
これらの取り組みにより、エネルギー効率の最適化とCO₂排出削減を図り、持続可能な社会の実現に貢献しています。
1. エネルギーパフォーマンス最適化のためのモニタリング
事業所や店舗におけるエネルギー使用の実態を把握し、効率化や削減のための具体的施策を特定する重要なプロセスとして、当社では、エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(以下「省エネ法」という。)の要求事項に基づき、事業所単位でエネルギー使用データを収集・分析しています。それらをもとに、設備運用や照明・空調などの運転改善を行うほか、必要に応じて改善計画を策定しています。また、リスク管理委員会(四半期に1回以上開催)においてエネルギー使用状況の報告・モニタリングを実施し、継続的な管理体制を整備しています。
2. エネルギー使用量削減に向けた定量的目標
当社では、環境方針に基づき、エネルギー使用量削減のための数値目標を設定しています。
省エネ法に基づき、当社グループは2024年8月期のエネルギー使用量について、前年度からの削減を目標としています。
この目標の達成に向け、各店舗、物流拠点、本社機能において、省エネ活動を一層推進してまいります。
3. エネルギー使用量削減のための行動
事業所および店舗では、エネルギー使用量の削減に向けた取り組みを継続的に実施しています。
2016年からは店舗の空調機器を省エネ型へ更新し、2015年からは照明のLED化を進めてきました。さらに、エレベーターのインバーター化やヒートポンプチラーの導入、省エネルールの徹底などにより、省エネルギー効果を高めています。また、2024年からは調光式LED照明への更新も開始し、より効率的な設備運用を推進しています。
加えて、空調コントロールシステムの導入、営業時間外の電力消費削減、空調室外機への遮光塗料塗布など、多面的な省エネルギー対策を継続して実施しています。
・エネルギー使用実績
| 項目 | 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 |
| エネルギー使用量(千kWh) | 187,878 | 180,570 | 171,201 | 162,689 |
※物販主要3社合計
4. エネルギー使用量削減に向けた従業員教育・意識啓発
全従業員の省エネルギー意識を高めるため、社内研修やeラーニング、社内ポータルを通じてエネルギーマネジメントの基本方針と実践事例を共有しています。
また、店舗や部門ごとの優良事例を紹介することで、現場主導の改善活動を促進しています。
これにより、従業員一人ひとりが省エネルギーの担い手として主体的に行動できる文化の醸成を図っています。
再生可能エネルギー活用の推進
当社では、再生可能エネルギーの利用拡大を積極的に進めています。2022年12月には、東松山センター旧棟においてオンサイトPPAを開始。さらに2025年2月1日からは、東松山センター新棟でオフサイトPPAを導入し、発電した電力を池袋本店へ送電することで、池袋本店の使用電力を100%再生可能エネルギー化しました。また、池袋本店で生じた余剰電力は立川店に供給し、再エネ電力を無駄なく活用しています。導入後も着実に発電量を増加しており、2023年8月期は 657,424kWh、2024年8月期は 891,114kWh、2025年8月期には 922,360kWh を記録。今後も持続的な再エネ化の取り組みを通じて、環境負荷の低減と持続可能な事業運営を推進していきます。
※コーポレートPPA(Corporate Power Purchase Agreement):企業や自治体などの法人が発電事業者から自然エネルギーの電力を長期に(通常10~25年)購入する契約。
・エネルギー使用実績
| 項目 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
| 再生可能エネルギー使用量(kWh) | 657,424 | 891,114 | 922,360 |
※ビックカメラ単体
水資源の持続可能な利用
当社では、事業活動における水資源の効率的な利用を重要な環境課題と捉えています。
水使用量の定期的な把握、節水設備の導入、適正管理の徹底により、店舗・物流拠点などで水消費量の削減を推進しています。
今後も、持続可能な水資源利用を進めるとともに、地域・社会への環境負荷低減に取り組んでいきます。
・水資源の持続可能な利用
| 項目 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 |
| 取水(㎥) | 191,431 | 208,672 | 194,677 |
| 排水(㎥) | 209,814 | 234,603 | 215,193 |
| 総使用量(㎥) | 401,245 | 443,274 | 409,870 |
※ビックカメラ単体